全体像の把握を最初にしよう

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全体像の把握を最初にしよう

物事の全体像を把握することが大事だ」といったセリフをよく耳にする事があります。これはビジネスのソリューションの分野でも当てはまる考え方ですが、デッサンを描く時にも同じ事が言えます

デッサンの上達の大事なポイントの一つは全体像の意識です。なぜ重要かについて理由を説明します。

目次

全体像を把握するのが大切な理由

全体像の把握が重要な理由を例えで説明したいと思います。車を運転していて、目的地につくまでのルートを選びます。その目的地は初めて行く所です。しかし選んだルートで渋滞が発生します。

行きなれた場所ならともかく、初めて行く場所のため地理感がないので、そのルートの先がどうなっているかを知るのは難しいです。しかしそんな時にもし衛星写真が手に入って上空からの画像が見られれば、この先どれだけ渋滞が続いているか、どんな別のルートが最適かが見えてきます。

このように、視点が身近な所にあるか(ドライバー視点)、それとも広範囲を見渡せる所にあるかで(上空からの視点)、同じ状況でもその把握の程度は変わってきます。

同じようにデッサンでモチーフを描く時も、細かい所にいちいち注目してから描くか、それともモチーフ全体のフォルムや光の当たり方を見るかで出来栄えは変わってきます

デッサンにおける全体像のポイント

デッサンの対象を何にするかによって多少の違いはありますが、人物を描くにしても物を描くにしても、全体像を常に意識する事は基本中の基本です。

例えば人物を描く場合、つい鼻や口や目など細かなパーツに注意が向いて、それらの描写に細かく取りかかろうとしてしまうかもしれませんが、そのせいで全体のバランスが失われます

一つのことに集中していると周りは見えなくなるものです。何か考え事をしていたり他のものに意識を向けていて頭をぶつけるなんてことはよくあります。輪郭がはっきりしていないのに顔の小さな部分に凝っていては位置や大きさはずれてきてしまうでしょう。

そのためまずは、頭部やアゴ付近など輪郭を大まかに取ることから始めるべきです。線を引いて面を出すのが大事です。

最初は十字が基本?

人物の彫刻のデッサンをする場合についてもう少し見てみましょう。この場合まずは画用紙の中心をもとに縦と横に十字線を描くと便利です。それによって、中央の位置がはっきりし、それをもとにした顔の輪郭のバランスが理解出来るようになります

十字線より上か下か左か右かのバランスがとりやすくなれば、彫刻の素描がより正確になります。全体像が描かれるとそれだけで自然さを感じられます

まとめ

デッサンのポイントの一つは全体像の把握です。私たちが物を見る時にはまずその物の全体像が目に入ってきます

その後各部の細かい所が観察されます。そのためモチーフの全体の雰囲気や形に集中してデッサンすることで自然な仕上がりに近づけます。

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